今話題の〇〇

先日テレビを見ていたら、エンタの神様が絶頂期だった頃は面白い芸人を発掘するためにそこらじゅうの劇場にカメラが入っていた、という話を聞きました。
当時まだ小さかった僕は、毎週のように「いま話題の芸人!」といううたい文句とともに登場する知らない芸人さんたちを見て、「東京には僕の知らない芸人さんと、その芸人さんたちを新しく見つけては話題にするようなお笑い好きの人がたくさんいるんだなぁ」なんて考えていましたが、実際のところは番組が一生懸命お笑いブームを作り出そうとしていただけだったんですね。

とにかく”話題である”という体で世間に出してあげて本当に話題になるのを狙う。なんかやり方がずるくない?と思わないでもないですが、実際エンタブームに乗っかってたくさんの芸人さんがブレイクしたわけですからこの手法自体はとても有効なものなのでしょう。
僕としてもエンタをきっかけにたくさん面白い芸人さんを知れましたから、当時のお笑い業界の方には感謝したいくらいです。

でも、似たようなやり口をしているにも関わらず僕がものすごく不快感を抱いている商法があります。
それは”ファッション業界における流行色商法”です。

ご存じない方のために説明しておきますと、流行色っていうのは『日本流行色協会』というところが2年も前にあらかじめ流行色を定めることによって決定されています。
協会によって決められた流行色がアパレル企業などに1年半ほど前に伝えられて、そこから製品の開発がされ、該当時期に流行色の商品として店舗に並べられるという訳です。
つまり、実際の世間の好みとは違っているかもしれない色が、2年前には日本流行色協会とかいう謎の組織によって決められていて、シーズンがやってくるとさも当然ですという顔をして流行色の商品が出回るというシステムになっているのです。

先ほど紹介した、”流行である”という事実を先に作ってから実際に流行させるという手口と似ているように感じます。

ただ、流行色というシステムに乗っかって製品を作るためには事前に情報を手に入れる必要があるわけですが、流行色をあらかじめ知ろうと思ったら、なんと日本流行色協会に(少なくとも)年15万円も払わないといけないんです。
……なんかズルくないですか?

協会のホームページを見ると、やけに大層な大義名分が書かれていますけれど、僕には日本流行色協会が本来不要な制度を作りそれを上手いこと利用して本来生じる必要がない費用をアパレル業界に負担させているようにしか思えません。
いやこの文章全部偏見で書いているのでもしかしたら日本流行色協会はすごくいいところなのかもしれないですけど!!(一応保険をかけておく)

お笑い業界の例でしたら、芸人さんは売れるチャンスを手に入れ、番組制作者は番組がより盛り上がり、視聴者はたくさんの芸人さんを知れると三者三様にメリットがありましたが、流行色に関しては協会が儲けること以外にメリットが考えられません。
それともなんですか?アパレルメーカーっていうのはお偉いさんに流行色を決めてもらわないと自分たちがどんな商品を作ればいいかもわからないような人たちばっかりだっていうんですか??消費者も同じだぞ!!流行色に惑わされずに自分が着たい服を選べよ!!!

いけないいけない、つい熱くなってしまいました。
現代はモノがあふれかえっている時代ですから、消費者としてはこれが流行ってる!って教えてもらえるとたくさんの商品の中から購入するものを選ぶための指標になってありがたいですよね。
アパレル業界だって営利団体ですから、売れるかどうかわからない商品を博打で開発するなんてしたくないですもんね。
いやぁ、流行色って色々な人に役立っているんだなぁ~~。

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