眠りに落ちる直前に、自分が何を考えていたのか覚えていますか?
意識を失う瞬間の少し前なんて忘れてしまうのは仕方がないことなのですが、確かに自分が考えていたはずの物事を忘れてしまうのは悲しいような怖いような気がします。
寝る前って日中とは異なる自分のパーソナルな悩み事なんかを考えることが多いと思います。そして布団の中で眠れずにいる時間が長いほど、より深く自分自身と向き合えることになります。
そんな貴重な自己問答の最後を覚えていられないのは、なんだかもったいないです。
意識を失うと言えば、死ぬ瞬間も同じようなものですよね。
よく「自分が死ぬときに、どんなことを考えているか」みたいな話ってあるじゃないですか。ベッドの中で穏やかに死を迎えることが出来た人限定ではありますが、人生の最後の瞬間に考えていることなんて、生涯のすべてが詰まったその人だけの特別なモノでしょう。
仮にあの世があるとして、あの世についた時点で人生の最後の瞬間のことって覚えていられるものなのでしょうか。
僕は自分が死ぬときにどんなことを思うのか結構楽しみにしているんですけど、あの世についた時に自分の思考を覚えていられなかったら残念だなぁと思います。
ただ、結局のところ考え事をしているのに意識を失うということは、別にそんなに大したことは考えていないのかもしれません。
これは僕だけかもしれませんが、なかなか眠れない夜に暇すぎてあれこれ考え事をしているうちに、5億年ボタンみたく自分なりの”真理”にたどり着きそうになってせっかく眠気が襲ってきたのにそれを振り払って起き続けていることがあります。
なので、寝ようとしているときに考えていることは興味深い内容だったとしても、寝落ちした瞬間の思考はさほど重要ではないのかもしれません。
そうなると、死後に自分の頭の中を覚えていられないのはむしろ幸運なことかもしれません。
ひとしきりこれまでの人生に想いを馳せた後、ふと「いまちょっとトイレ行きたいかも……」とかしょうもないことを考えた瞬間に息を引き取ったら、あの世でめちゃめちゃ後悔しそうです。自分の人生の最後これでいいのか!?となってしまうでしょう。
死後の世界があるのかどうかはわかりませんが、あの世で後悔しないためにもよい人生を送りたいものです。そして自分そろそろ死ぬかも……ってなった時は、早めにトイレを済ませておこうと思います。