昨日ブログで世の中はうんたらかんたら~~と書こうとしたら、予測変換に「世の中は三日見ぬ間の桜かな」という言葉が出てきました。
知らない言葉だったので調べてみようと思いGoogleの検索窓に入力しようと思ったら、
サジェストで世の中についてやたらと語られているのに気が付きました。
見た感じ短歌っぽいのが多いですね。
意味がよくわからないものも多いので、一つづつ調べてみて世の中について詳しくなっちゃおうと思います。
➀世の中は三日見ぬ間の桜かな
《大島蓼太の俳句から》世の中は、3日見ないうちに散ってしまう桜の花のようなものだ。 世の中の移り変わりが激しいことのたとえ。
コトバンクより
「世の中は三日見ぬ間に桜かな」とも。
移り変わりの速さを桜で例えた俳句です。
確かに桜って散るのは早いですけど、落ちた花びらはいつまで経っても残ってますよね。
みんなに踏みつけられてアスファルトの隙間に入り込むようにこびりついた奴なんて五月くらいまで残っているイメージです。
➁世の中は何か常なる飛鳥川昨日の淵ぞ今日は瀬になる
人の心や身の上が変わりやすいことのたとえ。
コトバンクより
[由来]「古今和歌集-雑・下」に収録された、よみ人知らずの和歌から。
「世の中は 何か常なる 飛鳥川 昨日の淵ぞ 今日は瀬になる(世の中にいつも変わらないものなんてあるのだろうか、飛鳥川だって昨日は水が流れていた場所が、今日は干上がっているのだから)」。
意味はさっきのと同じで、今度は川の満ち引きをたとえに出しているようです。
何の根拠があって飛鳥川の水位と世の中の諸行無常を結び付けているのでしょうか。
日本は山が多く川の勾配が急である特徴から天候による川の水位の差が大きくなりますが、川の勾配が緩く水害も起こりにくい海外ではあまり伝わらないたとえだと思います。
③世の中はむなしきものと知る時しいよよますます悲しかりけり
世の中とは空しいものだと思い知らされて、さらにいっそう深い悲しみに沈んでゆくのです
この歌の日付は、大宰府に着任後半年ほどたった神亀5年(728)6月23日ですが、じつはこれより前の4月頃、つまり着任早々に旅人は、都から伴ってきた妻・大伴郎女を急の病で失っていました。おそらくは長く連れ添った妻の死は、旅人を打ちのめしたはずですが、この6月には、さらに追い打ちをかけるように「凶報」が都から届いた。不幸が重なったわけです。異母妹・大伴坂上郎女(さかのうえのいらつめ)の夫で、同じく異母弟の大伴宿奈麻呂(すくなまろ)の死の報せであったと推定されています。
NHKテキスト view 亡き妻への思いを詠った大伴旅人
https://textview.jp/post/culture/13510
愛する妻に続いて弟まで亡くし、悲しみに打ちひしがれる歌人が詠んだ歌です。
悲しいときって自分自身の感情を世の中全体みたいなスケールの大きいものにあてはめて考えてしまいがちですよね。
大切な人が亡くなって悲しいのはわかるけど、そう悲観的にならずに世の中にはもっと楽しいこともあるって気づいてほしいです。
④世の中は金
誰かが残した名言とかでもなく、単なる一般論ですね。
実際に世の中一番大切なのがお金なのかはわかりませんが、「金の切れ目が縁の切れ目」とか「地獄の沙汰も金次第」みたいなお金がテーマのことわざや慣用句がたくさんあるところからも、お金というものが人間の生活に多大な影響を与えていることは認めなくてはならないでしょう。
⑤世の中は意外と魔術で何とかなる
なろうに投稿されている、いわゆる異世界転生もの小説のタイトルでした。自分はWeb小説に詳しくないのでこの作品を存じ上げませんでしたが、結構検索ヒット数が多かったのでそれなりに有名なお話なのでしょう。
”世の中は”と入力したときの検索候補の上位に異世界転生小説が出てくるという事実は間接的に現代の世の中を説明しているような気もします。
⑥世の中は夢かうつつかうつつとも夢とも知らずありてなければ
個人が運営しているっぽいサイトしか検索に引っかからなかったので引用は避けますが、ざっくり言うと「この世界が夢なのか現実なのかわからないよね。だってあるようで無いようなものなんだから。」というような内容の、詠み人しらずの歌でした。
人の個人的な感情を世の中全体にあてはめられるのも迷惑ですけど、ここまでフワッとした感じにしか世の中を捉えられていないなら別にわざわざ歌に残すまでもないのではないかと思います。
あえて明言を避けることで世の中を理解(わか)ってる感じを出しているあたりが鼻につきますね。
⑦世の中は期待値でできている
こちらは鍵本聡さんが書いた、実生活に役立つような”確率”や”期待値”の知識について学んでみよう!といったコンセプトの本でした。一つ前がかなり抽象的な”世の中”への解釈だったので、現実的な世の中への見方もあるんだなぁという印象です。
アニメや漫画だと、データ至上主義キャラって絶対「バカな……この俺の計算が!」とか言い出すのであまり当てにならないですよね。現実にこういう人物が居たら絶対めんどくさいうえつまらない人っぽいですし、あまり関わりたくないタイプでしょう。
色々調べてみましたが、僕にしっくりくる解釈は見つけられませんでした。こんなことを言っては身も蓋もないですが、そもそも世の中を一言でくくろうとすることが不可能なんだと思います。
とは言え自分なりの世の中への解釈を持つことで、人生に悩んだ時の指標にすることが出来ると僕は思っています。なのでそれぞれがそれぞれの”世の中”をイメージすればいいのです。
何故なら世の中は自由ですから。